私は何百年とかけて作られた過程があってこその「宝石」だと思っていて、 馳せる想いや情景が浮かぶかどうかがとても大事。
(だからラボグロウンとかはもう別次元のものって思っています。)
そしてその人間が触れることげできない領域で生み出されたそれを「どうジュエリーに料理するか」がロマンで、
私のような者からしたら、腕が鳴る要素でもあると思うのです。
貴金属も同様で、昔から人から人へ引き継がれ時代を跨いできたものだし、飽きたら溶かして他のものに作り替えられてきました。
そう、当たり前にリサイクルされていたものが「ジュエリー」です。
もちろんCADや光造形、業界にとってポジティブな技術の進化もあると思います。 モノの価値観は人それぞれなのであくまで私の主観。
ちょっととがった部分を切り取ってみただけなので、否定したいわけではもちろんありません。
ジュエリーの制作は気の遠くなるほどいくつもの工程が重ねられており、 進化や発展の中にやっぱり必ず人の手が欠かせないものとして存在しています。
宝石は石留めされるし、 リペアも一つ一つ丁寧に手作業で扱われていくわけで、ゴム切り、研磨…熟練の職人技が求められる手間でしかない工程ばかり。
でもその工程を経て、あの美しいネックレスやリングが完成するのです。